【講評】2025ダンススポーツPDグランプリカップin東京【C・A級ラテン】
- dsmymkm
- 4月8日
- 読了時間: 5分
2025年3/30に新宿スポーツセンターにて行われた、コンペのレポートをしたいと思います!
ジャッジ目線で選手たちのダンスに対する感想をすこし書いていこうと思います。
(すべての選手を網羅できているわけではありませんのでご了承ください)
私が直接審査した所のみ、コメントをしています。
個人の背番号を記載させていただいておりますが削除依頼がありましたら当スタジオのメールアドレスがブログに記載されていますのでそちらより消してほしい背番号をお送りいただきましたら、その背番号に関する評価の方は削除させていただきます!
【C級ラテン】
No,100
学連の選手という事で、若々しく、たて軸の綺麗なラインを持っていて、
このセクションでは、圧倒していました。
女性もしっかりと床を捉えており、将来性のあるカップルです。
No,94
若いカップルです。
恐らく、競技ダンスを始めて間もないのだと思いますが、
基本的なラテンアメリカンの足と脚の使い方ができていません。
ですが、男女ともスタイルが良く、元気に踊っていて、好感が持てます。
男性は、他のダンスをやっていたのでしょうか?
ルンバでは、ソロでその場でスピンをしたり、
高く脚を上げ、ハイロンデをしたりと、身体能力の高さを見せていました。
アームワークも、伸ばすところは伸ばし、体もストレッチさせています。
ルンバは3種目の中で、1番良かったと思います。
今後は、やはり下半身の使い方を、勉強していただきたいと思います。
フットワーク、レッグアクションが正しく使える様になれば、
A級に昇級しても、勝負できる選手になると思います。
頑張ってほしいです。
No,125
シニアの選手の中で、本日、1番ラテンのフィーリングを感じさせてくれるペアでした。
サンバなども、バツカタ等、ボディを動かさないと見栄えのしないステップも、
なかなか上手にこなしていました。
課題としては、下位のシニア選手すべてに言えることですが、
頭部、首、背中のストレッチが見えていません。
頭が、前にかしいでる様に見えます。
バックライン(たて軸)にもっと気を遣って、踊る事ができれば、
こちらの選手はすぐにB級に昇級すると思われます。
【A級ラテンファイナル】
本日は、PDの久保田選手の応援で、北海道から多くの選手が参加して下さったようです。
No,9
三笠宮杯のスタンダード上位カップルだと思います。
ラテンの印象が無かったのですが、
フロアーに立った瞬間に、フロアープレゼンテーションは、
他のカップルより、1枚上手だなと思いました。
言葉で言い表すのは難しいのですが、
男性の背中と共に、そのバックラインを見ていると、
ずっとセンターが引きあがっている。
ボディは動いていますが、頭部から首は静かで、
強い背中のトーンがあるという事でしょうか?
ですが、採点表を見ると、ジャッジの点が割れています。
No,3 No,16 No,27の選手の力量は高く、判定は難しいものとなりました。
No,3 No,27
No,27の選手は、踊り方や後ろ姿が、久保田選手にそっくりで、
久保田選手がメインコーチャーだと分かります。
こちらの両選手は、良い所が同じです。
パワーとスピードの力量が大きい事です。
私は今回、No,27の選手を第2位に評価しました。
採点の決め手は、やはりバックラインです。
No,27の選手は、上半身が緩みません。
そしてバックラインは強いです。
ですから、採点表を見ると、No,27を第1位につけているジャッジも、何人かいます。
私も、No,9とNo,27のどちらを1位にするか、少々迷いました。
No,3の選手も、とてもパワフルで、ボディが良く動いているのですが、
アクションをすると、若干、背中のトーンが抜けてしまい、
時々ショルダーも上がってしまいます。
この点が改善されれば、さらに良いダンスになると思われます。
女性は強い体幹で、存在感があり、素晴らしかったと思います。
No,16
こちらも北海道の選手です。
上位の選手に比べると、重厚感や、ボリューム感は少々足りないのですが、
アクションのスピードが速く、才能を感じました。
女性も素晴らしかったです。
そんなに背が高いわけでもなく、体はスレンダーですが、
脚力が強いのか、足裏でしっかりとバランスがとれており、
フットワーク・レッグアクションが良く使われています。
観客に対するアピール力もあり、
2人で、その種目を表現しようとしているのが分かります。
こちらのカップルを上位に評価している審査員もいます。
第2位から第4位は、レベル差があまりなく、
審査員の見方によって評価が割れてしまうという結果になりました。
No,45
シニアⅠの選手ですね。
ダンス歴が長いからだと思いますが、
アクションが丁寧に行われていて、技術的には高いものがあると思いました。
第5位というのは、本人達からすると、納得できないかもしれませんね。
競技会の審査は難しく、
①大きなパワー、スピードがあるけど、アクションが雑になってしまっている。
②アクションのこなしのうまさや、技術の高さはあるが、パワーやスピードが少々足りない。
だいたい上記2つのパターンになっていて、
どちらのファクターをより重視するか?は、その時のフロアーの雰囲気によって、
各々の審査員の判断による、という事になります。
本日のこのセクションは、北海道の選手が3組入り、
通常のコンペより20代(?)の選手が、元気ハツラツに踊っていましたので、
このような結果になったと思います。
ですが、以前拝見した時よりも、かなり進歩していると思いますので、
このまま練習を続けていってほしいと思います。
No,49
レディースのカップルです。
今日はファイナルに入れませんでした。
男性役の方は、ボディが良く動き、女性とは思えない様な、
大きな空間と、エネルギーを持っています。
惜しいのは、やはりバックラインです。
アクションをすると、肩が上がり、頭部から首、背中のたて軸が無くなってしまいます。
足裏の力(フットプレッシャー)でストレッチを作れる様になると、
更に良いダンスになると思われます。
皆さんお疲れさまでした!
【文責 森本かおり】
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