今回は7/7に行われた、ダンススポーツフェスティバルin東京2024の講評をしていこうと思います。
ジャッジ目線で選手たちのダンスに対する感想をすこし書いていこうと思います。
(すべての選手を網羅できているわけではありませんのでご了承ください)
今回は、Bフロア担当のため、こちら側で行われたセクションにのみ、コメントをしたいと思います。
個人の背番号を記載させていただいておりますが削除依頼がありましたら当スタジオのメールアドレスがブログに記載されていますのでそちらより消してほしい背番号をお送りいただきましたら、その背番号に関する評価の方は削除させていただきます!
【1級戦スタンダードファイナル】
No,118 No,119
こちらの両選手は、脚と足はよく使って踊っていたと思います。
今後の課題は、踊っている最中、ホールドを保って踊れるようにすることです。
特にタンゴは何かアクションをすると、腕の形が崩れてしまっています。
No,116
こちらの選手は、ボディラインが強いために、
ホールドが崩れてしまったという印象は無いのですが、
やはりホールドが、綺麗な形で保たれているわけではありません。
ビデオ等で、自分のバックラインをチェックし、
安定的なポスチャーが保てるようになると、すぐに上級クラスに上がっていけると思います。
1級戦総括
まだダンスを踊り慣れていないランクだと思いますので、
致しかたないと思いますが、姿勢(ポスチャー)と腕(ホールド)の形が崩れてしまうと、ジャッジの評価は低くなります。
特に初級クラスの男性の方はこの事に留意して練習してください。
【シニアⅣA級戦スタンダードファイナル】
No,44
足と脚の動きは、大きなエネルギーを発揮していて、良いと思います。
今後の課題としては、左右のホールドの空間を均等に保つことです。
アクションやスウェイがつくと、ボディサイドが壊れてしまいます。
枠が保たれていれば、どんなアクションをしても女性のポジションも安定し、
コンタクトが外れなくなります。
No,43
私は、個人的にこちらの組に「1位」をつけました。
理由はやはり安定したポスチャーと、壊れないホールドで、
カップルポジションが安定していたところが断トツだったと思います。
また、足と脚もよく使われており、動きも良かったと思います。
成績はジャッジの見方で良かったり悪かったりしますが、
このままこの感じを維持していって下さい。
【B級戦スタンダードファイナル】
No,97
若いカップルですので、エネルギーが強く、本日このセクションでは断トツだったと思います。
これからA級戦で戦っていく為には、ホールドのラインを研究してください。
肘の高さは保たれているのですが、両肩が上がっています。
おそらく、腕の力のみでホールドしてはいないでしょうか?
ホールドや上体の引き上げは足の裏が床に圧力をかける事により、
美しく保たれるわけです。
No,80
こちらの選手はホールドの枠が安定的に保たれている為、
男女のカウンターポジションの崩れがなく良かったと思います。
スタンダード総括
Bフロアでは全体的にポスチャー(姿勢)やホールドに、
気を使っている選手は少なかったと思います。
Bフロアで1番ポスチャー(姿勢)やホールドが安定していた選手は、
シニアⅣA級戦のNo,43の選手でした。
スタンダードというのは、
男性と女性という2つの物体が一体となるために、
ホールドという一定の枠を保って踊るという、特殊なダンスです。
特に男性は、ホールドを美しく保つという制限があるわけです。
腕をボディと無関係に自由に動かしていいわけではありません。
その制限がある中での足の動きでありボディの動きなわけです。
基本的に、私がスタンダードを審査する際、原則的には、
下半身の動きが良くても、男女の枠が保たれない場合は、
高い評価はしません。
もちろん審査員によっては、私とは違う考えを持っている方も、
多数いると思います。
選手は良い所、悪い所を合わせ持っています。
審査員よって、どのファクターを評価するかは違っています。
ですが、それでいいのです。
その為の多数制審査ですから。
勝ったり負けたりするから、勝負事は楽しいのです。
選手の皆様もそういう気持ちで、コンペを楽しんでいただきたいと思います。
でも負けが込み続けると楽しくなくなってしまうので、
良い技術を身に着け、高い評価を受けられる様、普段から練習に励んでいただきたいと思います。
(文責 森本かおり)
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