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第97回JDSF-PD関東甲信越ブロックダンススポーツ競技会 講評 スタンダード編(A級戦) 9/15

dsmymkm

2024年9/15にすみだ産業会館で行われた、コンペのレポートをしたいと思います!


ジャッジ目線で選手たちのダンスに対する感想をすこし書いていこうと思います。

(すべての選手を網羅できているわけではありませんのでご了承ください)


私が直接審査した所のみ、コメントをしています。



個人の背番号を記載させていただいておりますが削除依頼がありましたら当スタジオのメールアドレスがブログに記載されていますのでそちらより消してほしい背番号をお送りいただけましたら、その背番号に関する評価の方は削除させていただきます!



スタンダードA級戦


No,10

こちらの選手は、ジュニア戦にも出ていたので、

まだ中学生だと思います。

それでこのA級戦優勝という快挙!

その才能を感じさせる本日のダンスだったと思います。

私も4種目に対して1位をつけました。

決め手になっている点は2つ。

男性のポスチャー、ホールドが美しかったこと。

もう1つは、スウィングした時のフィニッシュの伸びが最も優れていたこと。

惜しかったのはクイックステップで、女性が疲れてしまい、

2人のステップが合わない所がありました。

最後まで踊りきる体力も大事ですね。

2~3年後には、三笠宮でトップの方に入ってくる才能だと思われます。

さらに練習を重ね、ダンスのファンダメンタルと技術を磨き、

素晴らしいダンサーになっていって下さい。


No,39

こちらの選手は、A級戦でほとんどファイナルに入ってくるので、

よく拝見しています。

良い所は身体能力が高いのだと思うのですが、

体を投げ出してスピード感のあるムービングを繰り出せる所と、

男性のショルダーラインの美しさでしょうか。

この2つがあれば競争の世界では【強い】です。

成績が良いのも納得です。

ただ、私個人的には基本的なテクニックに違和感を感じます。

コンタクトをして、男女がばらばらにならない様にしようとしているのは理解できるのですが、その作り方においては、男女とも体の前面の部分で張り付けている様に見えます。

結果背中が折れてしまい、それでも上体を保つために、胸の上の部分を固めて

維持しているので、ローテーション時に左右に体を動かす動作が、

見受けられません。

まだ若いので、体に力が入った状態でも踊ることができますが、

これを続けると男女とも腰や背中を痛めたりします。

正しく立つ、そして男女でそれをどの様にすり合わせるのかという、

理論とセオリーを、ぜひ勉強して下さい。

長く踊り続けるためにも必要なことです。


No,6

キャリアのある選手だと思います。

男女で空間が取れており、積み上げられたテクニックが

ちゃんと見えていました。

技術的には、今日一番の選手だと思いました。


No,57

こちらもよくA級戦で拝見しています。

キャリアがあるのだと思います。

体を左右に使い分けることが出来ますので、

プロのジャッジが見ると”上手さ”を感じさせてくれます。

技術的にお上手と思いますが、この中に入れて下半身からくる運動性は

少し足りないかなと思います。


No,2

本日、ラテンでは2位に輝いたフレッシュカップルです。

とても才能のあるカップルで、個人的にはもう少し上位の成績でも良いのでは?

と思いました。

今後の課題は、ムービングを生み出すパワー(ドライブする力)はあると思うのですが、

スウィングのフィニッシュ時に、伸び続けるという動きが少し足りないかもしれません。

種目の特性に合わせたムービングが洗礼されてくると、

確実に上位の成績をとれるようになると思います。


No,55

下半身から繰り出すドライブ力、大きなエネルギーを生み出せる選手です。

今日1のパワーダンサーだと思います。

予選の時から最初に目に入ってきます。

男女のポジションも空間を作って組めており、

カウンターバランスも良いと思います。

今後の改善点は、男性のホールドの作り方に尽きます。

ホールドを作った時に、アームは左右均等に取れているのですが、

腕の上腕部分で、腕を引き上げている様に見えます。

ですのでその分、肩が上がり、首が短く見えてしまいます。

「ショルダーダウン」という事を研究してください。


No,30

惜しくもこちらの選手は、次点でファイナル進出を逃したのですが、

とても才能を発揮していました。

それは股関節、膝、足首が柔らかいからだと思いますが、

ムービングが切れず、流れがありました。

結果、大きなパワーのダンスになっています。

ムービングにおいては、私の1番好きなタイプです。

ただ1つ気になる事があります。

それは燕尾が体に合っていない様に見える事、

アームや肩のあたりにしわが寄っていました。

A級戦でファイナルに入るような選手は衣装もきっちりとしなければいけません。

どんなにダンスが良くても、燕尾の着こなしが悪いようでは、

プロのジャッジを説得することはできません。

もしバックラインがビシッと見えていたら、

私はこの選手の順位を2位につけていたと思います。

アマチュアの選手の方は、お仕事もありますし、燕尾も高額ですから、

負担になるのは十分わかっていますが、

美的な物も審査の対象だという事を、わかってほしいです。




A級戦総括

このようなコメントを書くと選手それぞれ良い所、悪い所を

持ち合わせているなと、改めて感じます。

機械が踊っている訳ではないので、それも1つの個性で良いのかもしれません。

皆さんのダンスを見て、同じように個性のあるジャッジが、

自分の考えで点数をつける。

これもAIが行っているわけではないので、評価が分かれてしまう。

でもそれでいいのです、感性が違うのですから順位が悪くても…。

個別では良い点数をつけてくれているジャッジもいますので

それはそれで良しとしましょう。

選手の方々がコンペを通じて、ダンスを上達させることが、

1番大事なことだと思います!





(文責 森本かおり)

 
 
 

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