今回は7/7に行われた、ダンススポーツフェスティバルin東京2024の講評をしていこうと思います。
今回は、Bフロア担当のため、こちら側で行われたセクションにのみ、コメントをしたいと思います。
ジャッジ目線で選手たちのダンスに対する感想をすこし書いていこうと思います。
(すべての選手を網羅できているわけではありませんのでご了承ください)
個人の背番号を記載させていただいておりますが削除依頼がありましたら当スタジオのメールアドレスがブログに記載されていますのでそちらより消してほしい背番号をお送りいただきましたら、その背番号に関する評価の方は削除させていただきます!
【1級戦ラテンファイナル】
このセクションに出場している選手の方々は、チャチャチャ・ルンバともに、フットタイミングが音楽に合っていない方がほとんどでした。
スタートの出始めから取れていない選手。
出始めは取れているのですが、途中から外してしまう選手。
途中、合い始めたと思ったらまた外してしまう選手。
これはジャッジ泣かせです。
審査の基準として、まず
①リズム、音楽の正確性
下位クラスの場合はフットタイミングを審査における最初の判断基準にしています。
ところが全員外してしまった場合、どうするか?
というと踊っている最中、どれくらいのパーセンテージで音楽に合っているか?
を見ています。
もちろん、審査の判断基準はそれだけではありません。
ポスチャー(姿勢)もとても重要です。
ですが今回の選手の方々は、残念ながらどの方も姿勢に気を使っているというのは感じられませんでした。
ですから審査員にとって、優劣の判断はつけにくく、順位は割れてしまいます。
まず下位クラスの方に行って頂きたいことは、
上記に書いた、①をまず意識していただきたいです。
今流れている音楽をよく聞いて、足元でしっかりと床を踏み、リズムを合わせてください。
(フットタイミング・ボディタイミングとは違います)
②ポスチャー
ポスチャーはとても重要です。
後頭部を天井の方に引き上げて、フロアーに立って下さい。
C級位までは、ボディアクションをすることより、姿勢に気を使って下さい。
【シニアⅣA級ラテン】
No,108
最近私がジャッジの時は、よくお見かけします。
こちらの選手の第1印象は、姿勢が良く、体がしなやかでストレッチが見えていて、
好感が持てます。
女性もしっかり踊っています。
本日は、1位で当然と思いますが、少々サンバにおいては足元の動きがはっきりしませんので、しっかりと足元が床をとらえる様に練習してみてください。
No,115
こちらは足元はしっかりしており、体も良く動き、元気よく踊っていてよかったと思います。
女性もしっかり立っていて、スピンなどもお上手でした。
ですが動き出すと、ポスチャーが崩れてしまいます。
特に頭がぐらぐらして見えますので、「ボディは動かすが、頭は止める」という感じで、練習してみてください。
No,113
背が高く、スタイルが良く一見見るとかっこいいだけに、体のストレッチ(姿勢の美しさ)
が見えないのはとても残念です。
多分、スタンダードが得意だと思いますので、ラテンでもまずしっかりと立つことを試みてください。
それだけでボディアクションができなくても、成績を変えることができると思います。
【B級ラテンファイナル】
No,49
若いカップルで、このセクションでは群を抜いていました。
ジャッジ表を確認しましたら、4種目すべてのジャッジから「1位」と評価されていました。
こちらのカップルはA級戦でも上位の方で、十分戦えると思います。
おめでとうございます。
No,97
こちらも若いカップルで、体が良く動き元気よく踊っていて、良かったです。
今後の課題としては、後頭部の位置、フットプレッシャーからくるボディのストレッチを研究してみてください。
今回1位を取った、 No,49のような選手がA級戦には、ずらっと出てきますので、ポスチャーを研究してください。
No,99
最近、よくお見かけする選手です。
個人的にはボディが強く見えて、好きなタイプです。
今後の課題としては、まず下半身から見直してください。
フットワーク(指先まで使い切る)レッグアクション等です。
下半身が正しく使えていなければ、ボディアクションを起こすことができません。
ボディタイミングはボディアクションからくるのです。
No,103
若く、元気よく踊っていましたね。
多分ダンスキャリアはそこまで長くないのではと思いましたが、
ボディや腕をしっかり伸ばして、自分自身をアピールしている所は好感が持てました。
ですがまだ基本的な、ラテンアクションはできていません。
先生やコーチャーに相談しながら練習を重ねてください。
将来性はとてもあると思います。
No,32.33
シニアの選手は、どうしても若い人が出ていると、
パワー、スピード等、身体的なことで負けてしまいがちです。
しかし、テクニックは劣っているとは思いません。
「フロアーに立っている」存在感が欲しいです。
そのためには、フットプレッシャーからくる体のストレッチライン、ポスチャーを研究してみてください。
踊ろうとしているのはわかるのですが、外へのアピールが足りません。
以上となります。
皆様、お疲れさまでした!
(文責 森本かおり)
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