【講評】ダンスグランプリin仙台2026PDラテン
更新日:3 日前
ジャッジ目線で選手たちのダンスに対する感想をすこし書いていこうと思います。
(すべての選手を網羅できているわけではありませんのでご了承ください)
個人の背番号を記載させていただいておりますが削除依頼がありましたら当スタジオのメールアドレスがブログに記載されていますのでそちらより消してほしい背番号をお送りいただきましたら、その背番号に関する評価の方は削除させていただきます!
PDグランプリラテン
本大会の目玉は現PDチャンピオンである久保田・徳野組 VS PDラテン初デビューの
廣島・大西組の戦いという構図でした。
結果はすべての種目で僅差ながら久保田・徳野組が1位という事になりました。
ジャッジの見方のポイントとして、現チャンピオンの久保田組に対して、
廣島組がどのくらいのダンスを見せてくれるか?という事になります。
準決勝では「この二人の踊りにほとんど差はない」というのが正直な印象でした。
ですからファイナルでは、久保田組がギアを上げてきたときは、
種目にもよりますが、久保田組の優勝になるだろうと思いました。
踊りを拝見して思ったことですが、久保田選手にはもっと体を動かして、
チャンピオンとして圧倒して欲しかったです。
久保田組は、2年位前から以前に見せていた、
躍動的な動きが見受けられなくなった印象があります。
特にチャチャチャとサンバは物足りなさを感じました。
ジャッジとしては、もっと動けるのではないかと期待しているのです。
ジャイブ、パソは、素晴らしかったと思います。
廣島選手はスタンダードチャンピオンなだけあり、ポスチャーは素晴らしいです。
まっすぐ立っていて、レッグアクションなどのテクニックも、
基礎力があるのだなと感じました。
ただ、やはりラテン特有の体の動きや、ヒップアクションなどは、
久保田選手を超えるだけの動きは見受けられませんでした。
また、足裏から来るフットプレッシャーで生み出す強いストレッチと、
体感を期待していましたが、いわゆるラテン選手としてのボディーの強さなどは、
見受けられませんでした。
また、大西選手も相変わらずバランスやテクニックなどは素晴らしかったのですが、
アマチュアチャンピオンのときの印象より、
踊っていなかったな(動きが足りない。)と感じました。
それと、これは2人がラテンの練習を始めて間もないからだと思いますから、
致し方ないことですが、「2人のダンスの調和が取れている」とは感じられなかったです。
こちらは、PS (partnering skills)の点数が伸びない原因になります。
ただ、こちらのカップルは、もともとの身体能力や基礎力が素晴らしいので、
今後も練習を積み重ねることにより久保田組を脅かす存在になると感じました。
第3位 kevin・姫見組
新パートナーとのダンスを初めて拝見しました。
以前のkevin選手の良いところが戻ってきており、
ダンスは良かったと思いますし、彼自身もダンス力は上達していると思います。
もともと私は個人的にkevin選手は、好きなタイプで、
単純にダンサーとしてかっこいいなと思っています。
ですが、ジャッジとしての評価はそんなに甘くありません。
1番良いところは、手足が長くスタイルが良い事を活かし、
体のラインをストレッチさせて美しく見せる事です。
ストレッチラインの美しさと言う点だけなら、
本セクションの選手の中では1番いいと思います。
ですが、上位の二組と比較すると、体幹と下半身はとても弱く見えてしまいます。
ジャッジとしては、足裏から来るフットプレッシャーを、
いわゆるボディーに反映させて、強いバックラインが見たいです。
姫見選手は、かなり足元はしっかりしてると思いました。
ですが、デュアルでルンバを一緒に踊った大西選手は、
はっきりとしたニーバック、内転筋を使い太ももを閉めてストレッチをするなど、
脚力が非常に強いです。
2組だとはっきりと比較されてしまいますので、
レッグアクションをさらに強化してほしいです。
姫見選手のコケティッシュなラテン的な雰囲気はとても良かったです。
第4位から第6位の選手については、採点が難しかったです。
良いところと悪いところが、それぞれ違っていて、
ダンス力は3組とも「大差は無い」と言うのが正直な感想です。
第4位 高辻・岡田組
こちらのカップルは、以前から全日本クラスの大会では
ファイナリストだと認識しています。
良いところは、男性は力強いボディアクション持っているところです。
ですが、場面によるのですが、あるアクションをすると、
バッククラインを見たとき、頭部から首にかけてのラインが、
スッキリ見えないのは非常に気になります。
首が前に出て、背中が丸く見えてしまっている場面が多々あります。
女性は柔軟性とポスチャーは素晴らしいと思いますが、
脚力の強さから来るボディーアクションなどは見えていません。
トータルで4位と言うのはその通りだと思いますが、
下位の選手にはっきり差をつけているとは思いません。
第5位と第6位の選手についての評価はさらに難しいです。
ジャッジ終了後のレビューでも意見が分かれていました。
私はどちらの選手も初めて拝見しました。
第5位 上原・家入組
男性は足元、体感は比較的強かったのですが、
体の動きとストレッチが圧倒的に足りません。
ですので、スピード感が見えてきません。
第6位 近藤・西川組
上原組と真逆で体全体を使ってストレッチを表現しようとしています。
体も動かしていこうとする意志は見えました。
ですが足元や体幹は弱く見えます。
結果としてパワーが弱く見え、スピード感も感じられません。
こちらの両カップルの様に、良い所悪い所が真逆だと、
ジャッジの判断は分かれます。
私は男性の強いバックラインが見たいのですが、
ラテンという特徴を考えると、体の動きが見せられる方を上位とし、
種目にもよりますが、近藤組の方が上位の印象を受けました。
いずれにせよ、下位三組の選手は、上位三選手に比べると、
パワー、スピード、エネルギーが圧倒的に足りていません。
プロフェッショナルですので、良いダンスを見せられるように頑張ってほしいです。
(文責 森本かおり)
【PDグランプリカップ ラテン】
優 勝 久保田弓椰・徳野夏海組(TEAM YUMIYA北海道)
準優勝 廣島悠仁・大西咲菜組(The Zest)
第3位 Kevin・姫見麻未組(K&Dance Campany)
第4位 髙辻博希・岡田優美組(タカツジダンススタジオ)
第5位 上原伸之・家入由佳組(DoAStudio)
第6位 近藤寛之・西川真由組(水田ダンススタジオ)


コメント