【講評】三笠宮杯2日目 パート2
- dsmymkm
- 11月10日
- 読了時間: 4分
前年度優勝の、オレグシー組が欠場する中、
No,4廣島・大西組とNo,9久保田・徳野組の一騎打ち状態となりました。
久保田・徳野組は1次予選からパワー全開で、
今回、初優勝目指して、勝負に出ているのは、
フロアー上の彼らの踊りを見て、すぐわかりました。
対して廣島・大西組は、淡々と二人の持っているテクニックを生かして、
美しく舞っていました。
ニューカップルの廣島選手の踊りを始めて拝見しましたが、
更にグレードが上がったと感じました。
結果は、廣島・大西組の勝利となりました。
2組とも、パワー、スピード、テクニック等のダンス力は、
ほぼ互角だったと思います。
採点表を見ても、ワルツ以外は、0.1~0.4ポイントの差と、接戦でした。
では、何が1位と2位の差を分けているのか?
あくまでも個人的な意見ですが、
一言で言うと、男女のコネクションの差という事になると思います。
男女でホールドした時のカウンターバランスが、
どんなアクションをしても”乱れる事がない”というのが、
トップクラスに求められる、テクニックになります。
廣島・大西組の方が、わずかですが、その男女のつながりが、
よりたえず失われることがなかった、と思いました。
ですが久保田・徳野組も、いつも手を抜く事なく、フルパワーで踊っているのは、
感心させられます。
その点を考慮して、高い点を付けているジャッジもいると思われます。
いずれにせよ、2組のエキサイトしたダンスを、多くの観客が目の当たりにし、
感動を覚えたでしょう。
選手の皆様、お疲れさまでした。
廣島・大西組、優勝、そしてご婚約おめでとうございます。
三笠宮杯PDスタンダード部門
優勝 廣島 悠仁・大西 咲菜
2位 久保田 弓椰・徳野 夏海
3位 山嵜 圭太・石本 美奈子
4位 喜多田 芳起・細田 千代
5位 髙橋 一昌・髙橋 由紀子
6位 秋谷 孝宏・田原 美穂
JOCジュニアオリンピックカップラテン
全日本となると、ジュニアのセクションでも、
アダルトクラス並みに踊る選手が、沢山いるので、
少々驚きます。
特に最近は、女の子が男性役をやっていて、
それでパワー、スピード、テクニック等、男性顔負けのダンス力を、
発揮しているのを、よく拝見します。
男女のペアに負けない様に、良くトレーニングをしており、
指導されているコーチも含め、素晴らしいと思いました。
惜しくも、準決勝で敗退してしまいましたが、
No,105 No,107の女性同士のカップルは、
将来、本当に有望だと思いました。
小さいころから男性をやっているという事は、
体幹や、脚力が強くなってくると思いますので、
先々、女性役をすることになった時、
男性に負けないパワーとスピードを備えている事でしょう。
No,133
このセクションの中では、2人とも背が高く、
アダルトに出場しても、中学生とはわからないかもしれません。
男女とも、ボディがしなやかです。
優勝おめでとうございます。
No,116
男性はまだ子供体型ですが、
その細い体幹を大きく動かしていて、
能力の高さが伺えます。
女性も、足元がしっかりしていて、
バランスがとても良いです。
No,103
男性のバックラインにおいて、頭部、首、ショルダーラインが美しく、
ダンスコンペに、大きなファクターを占めている、
スパインの美しさを持っていますね。
こういうラインを持っている選手は、
スタンダードも良く見えます。
No,119
こちらの組は、まずパートナーがすぐ目に入ってきます。
恐らく、このセクションでは、1番高いレベルで、踊っている女性だと思います。
アダルトのセクションでも、十分通用すると思います。
リーダーの男の子は、まだ背が小さく、
小学校3年、4年生くらいなのではないのでしょうか?
ですが、ソロスピンなど、身体能力の高さを感じます。
こちらのカップルは、男性が背がもう少し伸びたら、
楽しみなカップルです。
No,125
ファイナルに入った唯一の女性同士のカップルです。
男性役の女性は、とてもストロングです。
よく頑張ったと思います。
No,106
男女とも、とても踊り心があると思います。
ジュブナイルラテン
こちらのセクションも、女の子同士のカップルが
たくさん出場してました。
皆さん素晴らしい素材なのですが、
その中で、予選から見えてきた、
No,141の男性役をやっている女の子が、
とても印象に残っています。
出場選手の中では、ひと際背が小さく、体も小さいのですが、
縦軸のストレッチがはっきりしていて、
体を左右に、どんどん動かし続ける事ができています。
今回は2位という成績でしたが、
将来が大変楽しみな選手です。
ジュニア、ジュブナイル 総括
将来が楽しみな選手を、沢山見せて頂きました。
残念ながら、ファイナルに入れなかった選手も、
ダンス力にほとんど差はありません。
今後、ダンスに真摯に向き合って、努力を重ねる事が、
トップ選手への道となります。
頑張ってほしいと思います。
(文責 森本かおり)

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